SNSでは最近「お金を貸します！」などの投稿が横行しています。
お金がない時にこれらの投稿を見ると、つい話を聞いてみたくなりますがこれらの投稿には注意が必要です。
このような発信の大半は「個人間融資」と呼ばれるもので、悪徳な手数料を要求されたり、詐欺事件に巻き込まれたりする可能性があります。
この記事では、個人間融資のリスクと悪徳業者の見分け方についてご紹介していきます。
個人間融資（個人融資）とは
個人間融資は個人が個人にお金を貸すことを指します。
広い意味で言うと、「友達にお金を借りる」という行為も個人間融資に含まれますが、今回の記事で注意を促しているのは、「貸金業者として営業登録していないにも関わらず貸金業を行っている個人」からお金を借りることです。
ここからは、個人間融資がなぜ危険なのか詳しく解説していきます。
金融庁が警告するのはなぜ？
貸金業として登録された貸金業者は、借りたい人の返済能力を査定し、返済できそうな人のみに貸し付けを行います。
また、法定利率の中で利息を決めているため、法外な利子を支払う必要はありません。
しかし、個人間融資の貸主となる個人は貸金業者として登録していないところが多く存在します。
最近では、不当な利息を要求されたり、トラブルに巻き込まれたりする被害が多いため、利用者保護という観点で金融庁が警告しているのです。
個人間融資と個人向け銀行融資との違い
個人間融資は、個人が個人にお金を貸し付けることを言います。
貸金業登録をしていない個人は、当然貸金業を営むことができません。取引自体が違法行為であり、審査なども適切に行われていないので、法外な利息を請求されることも多々あります。
一方、個人向け銀行融資は、銀行が個人にお金を貸し付けることを指します。
銀行はもちろん貸金業法に登録された法人で、適切な審査を経て貸し付けの可否を査定し、良心的な利息でお金を融資してくれます。
銀行からの融資では、マイカーローンや住宅ローンなど、お金の使い先が決められている貸し付けを低利率で受けることもできます。
個人間融資を使わない方が良い理由
ここからは、個人間融資を避けるべき理由を解説していきます。
法律に違反している
大前提として、継続的に不特定多数にお金を貸す行為を行う場合、「貸金業者」としての登録が必須です。
SNSやオンライン掲示板でお金を借りる人を募集するのは不特定多数にお金を貸す行為ですので、個人間取引は行為自体が法律に違法しているのです。
闇金や詐欺のリスクが高い
こうした違法貸金業者は、法外な利息を取るためなど、貸金業者登録ができない何らかの理由があります。
具体的に言うと、反社会的勢力との関係が疑われる企業や、そもそも貸金業者としての実態がないことが考えられるのです。前者はいわゆる闇金（ヤミ金）、後者は詐欺業者です。 いずれも関わることで、さまざまなトラブルに巻き込まれる可能性があります。
法外な利息を取られる危険性がある
上記の通り、個人間融資は貸金業法を無視した高利貸しを行っていますので、法外な利息を請求される可能性が高いです。
個人情報の流出の危険性がある
さらに、こうした業者は個人情報の管理が決して適切であるとは言えません。
なかには同様の違法業者に個人情報を売られるケースも。
氏名・住所・電話番号などの個人情報がいつ流出してもおかしくないのです。
犯罪に巻き込まれる危険性がある
もし銀行口座やクレジットカードの情報などを教えてしまうと、その口座やカードが犯罪に使われることが考えられます。
架空請求の受け取り口座として指定されてしまうと、騙された側の個人も被害者ではなく加害者になってしまいますので、注意しましょう。
事前に保証金や預り金を払わされる危険性がある
詐欺業者にお金を借りようとすると、「先に保証金を振り込めばお金を貸します」などと言われるかもしれません。
しかし、これに応じて振り込んだとたん連絡が付かなくなって逃げられたケースも。
保証金や預り金を要求してくる業者は詐欺業者と思って良いでしょう。
【個人間融資】危険な貸し手を見分ける方法
個人間融資には危険が潜んでいることが分かりましたが、では具体的にどのような貸主が危険な業者なのでしょうか。 危険な貸し手を見分ける方法をご紹介します。
銀行口座の暗証番号を聞いてくる
銀行口座の暗証番号は、お金を振り込む際には必要のない情報です。
わざわざ暗証番号を聞き出そうとするのは、悪徳業者の可能性が高いと言えます。
聞かれても、これらの情報は絶対に教えてはいけません。
プレゼントや利息ゼロなどの甘い言葉がないか
貸金業者は、基本的に返済時の利息で収益を上げています。そのため、借りてくれる人の数を増やすために◯◯プレゼントや利息ゼロなどの甘い言葉で誘惑します。
しかし、個人間融資において「利息がずっとゼロ」などということはありえません。
あまりに条件が良すぎる謳い文句には、裏がないか疑ってかかった方が良いでしょう。
保証金・預り金がないか
保証金や預り金などの名目で、貸付より先にお金を回収しようとする業者もいます。
しかし、こうした業者は詐欺集団の可能性が高く、保証金などを振り込んでも実際にお金が借りられないケースは多々あります。
貸付に先んじてお金を要求してくるパターンには、注意しましょう。
名前やアドレスは事前に検索する
相手の名前やメールアドレスを、事前に一度ウェブで検索することをおすすめします。
同じような名前、アドレスを使いまわして、同様の詐欺事件を起こしている可能性があるためです。
詐欺被害者の書き込みやツイートなどくまなくチェックするようにしましょう。
金利を確認する
貸金業において上限利率は、
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と法律で定められています。
この利息を超える金額を提示している貸金業者は、総じて違法業者といえます。
お金に困った時は公的融資制度も検討しよう
個人が困窮した時に役立つのは、消費者金融、カードローンばかりではありません。
国や地方公共団体からお金を借りられる、公的融資制度もあります。
公的融資制度についてご紹介するので、自分が借りられる制度はないか確認してみてくださいね。
生活福祉資金貸付制度
さまざまな理由からお金を借りたいという個人に対して、厚生労働省が用意している支援策です。 新型コロナウイルスに関連して貸付対象が広がっていますので、まずは相談に行ってみることをおすすめします。
4種の生活福祉資金貸付制度
生活福祉資金貸付制度は、「総合支援資金」「福祉資金」「教育支援資金」「不動産担保型生活資金」の4種類に区分されます。
それぞれ、生活や就業に関して資金が必要な場合に、国がお金を貸してくれる制度です。
償還期間も長めに設定されているため、お金に困っていて、かつ該当する項目がある人は、積極的に利用したい制度です。
母子父子寡婦福祉資金貸付金制度
母子家庭・父子家庭に対するさまざまなお金の貸付制度です。
子供の就学、独立開業や就業など、さまざまな内容に対して一時的に国から貸し付けを受けることができます。
連帯保証人がいれば、無利子でかつ長期間借りることが可能です。
緊急小口資金貸付
特に新型コロナウイルスに関連して、仕事がなくなったり、収入が減少したりした個人に対して貸し付けが受けられます。
償還期限は2年で、こちらも利子ゼロで借りることができる制度です。
失業・実質的な休職状態にある人や個人事業者は20万円まで、そうでない人も10万円まで借りることができます。
返済額が減額することもある債務整理
借金の減額や免除、支払期間の調整などを行って、法的に借金問題を解決することを「債務整理」といいます。
闇金からお金を借りていた場合や、貸金業者が貸し付けを行った際の査定判断に問題があった場合などに返済額が減免される可能性があります。
借金が高額になり返済が難しくなってしまった場合には、一度債務整理を行うことを検討すると良いでしょう。
公的機関が用意する無料相談へ行く
国が用意している公的融資は、住んでいる先の市区町村にある社会福祉協議会に行き、必要な手続きを経て借りられます。
また、多重債務のトラブルについては地域の財務局や、金融庁と提携している日本弁護士会などに行くと、無料で相談を受けることができます。
一人で抱え込まず、ぜひ公的な支援を頼りましょう。
まとめ
個人間融資は、闇金や詐欺の被害に遭うだけでなく、借りた側も犯罪者として刑事事件に巻き込まれるリスクがあります。
もしどうしてもお金が必要なのであれば、大手消費者金融を頼るのが良いでしょう。中小消費者金融は、金利などの面で大手消費者金融より不利になる可能性もありますが、個人間融資に比べれば格段にいいと言えます。
生活困窮に伴う借金の場合は、そうした営業性のある金融機関ではなく、公的融資制度を検討してみましょう。
公的融資制度は基本的に無利子で、返済までの猶予期間も長く設けられています。まずは住んでいる地域の市区役所、町村役場に行き相談してみてくださいね。
もし、どこからもお金が借りられない場合は、後払い（ツケ払い）現金化サービスを利用するという方法もあります。
後払い（ツケ払い）現金化サービスは、借り入れではないので金融ブラックでどこからもお金を借りれない人でも、現金を手に入れることが可能です。
後払い（ツケ払い）現金化サービスについては、こちらの記事で詳しく解説しているのでぜひチェックしてみてくださいね。